大きくする 標準 小さくする


理想の死

投稿日時:2011/10/16(日) 16:59rss

小林正観さんの葬儀から帰る新幹線の中で再び「生きる大事・死ぬ大事」を読み返していますと・・・


◎生きる大事・死ぬ大事




















『理想の死』
という話しがありました。

内容は、世界的な冒険家”植村直己さん”と写真家”星野道夫さん”の死を取り上げ、理想の死について書いておられます。



「植村さんも星野さんも、大変惜しまれた死ではあったのですが、この人たちに共通するものがあります。それは、それぞれの人にとって、理想的な死に方だったのではないか、ということです。

植村さんは山が好きであった。その山で遭難をして死んだ。いつかはどこかの山で必ずや死ぬことになっていたのかもしれません。星野道夫さんは、野生動物の写真を撮っていた人ですが、どこかで必ずや野生動物に襲われて死ぬことになっていたのかもしれません。

例えば、この二人が東京の病院で、たくさんの管を差し込まれて長い間闘病生活を送りながら亡くなっていく姿、というものが想像できたでしょうか。・・・・(中略)

今のうちに、生きているうちに、元気なうちに、頭の中で「こういう死に方がいい」「こういう死に方が自分にとって望ましい」と思うことができたら、多分、その死はそのようにその人にやってくるに違いありません。それこそが本当に望ましい死なのかもしれないのです。

死ぬことを嫌がるのではなく、正面から死を見据えて、どういう死に方が自分にとって本当に望ましいのか、私にとっての私の一番美しい死に方というのはどういうものなのかを考えたとき、それが理想的なかたちで自分のところにやって来るのかもしれません。」



以前も読んだはずですが、正観さんの葬儀で、亡くなられる数日前のお話を聞いて、まさに『理想の死』までシッカリと実践された方だと気付きました。

最近では正観さんの肩書きは「心学研究家。コンセプター。作詞家&歌手。デザイナー(SKPブランドオーナー)。」などとなっていますが、もともとは「旅行作家」さんであり旅大好きな方でした。

ですので、毎年数回仲間といろんなところに旅行に行かれていました。亡くなられる前日までも、東京のお仲間の会社さんが主催された”上高地ツアー”に一泊二日(10月10日、11日)で出かけておられました。上高地では、2年半前に体調を崩されてから今までに無いほどのお元気さで、約2キロの上高地の散策も元気に歩かれ、夜の茶話会では、最近ドンドン体調がよくなって来ましたから、今まで控えていた5時間講座を復活させます!とか、忘年会もやりましょう!!とか元気と気力がみなぎってこられた様子だったそうです。

そして、翌日の昼にツアーは解散し、自宅に戻られた正観さんが次の日の早朝(10月12日、午前5時38分)に生還されることなく(^^;旅立たれました。

まさにシナリオ通りの『理想の死』であったと思います。

私には実践家の正観さんが、生き方はもちろん死に方までもしっかりとシナリオを実践しお手本を示して下さったと感じています。



最後に、心の旅人、正観さんの辞世の句をご紹介して終わります。


   わが形見  

   高き青空 はいた雲

   星の夜空に 日に月に
             
                      小林正観



葬儀が終わり、会場から外に出ましたら、今朝までの曇り空が嘘のような、最高の青空が広がっていました。
ありがとうございました!







トラックバック一覧

コメント

名前:
Eメールアドレス:
コメント:
ファイル

画像の英字5文字を入力して下さい。:
パスワード:

会社概要

『中小企業(製造業/BtoB)に利益をもたらす!  インターネット活用セミナーとホームページ制作の会社です。』 ▼3つのミッションで躍動しています! ・モノづくりとインターネットの融合で新たな価値を創造し、日本のモノづくりをカッコよく、元気にすること。...

詳細へ

個人プロフィール

1962年3月生まれ滋賀県出身日本のeビジネス、特にB2B、ECのパイオニアとして、中小製造業のインターネット活用に新たな道を開拓した。1997年、町工場WEBマスターとなり、1999年、マグネットワールドオープン。当時製造業では唯一日経ECグランプリを受賞するなど中小製造業がネットで成功でき...

詳細へ

最近の記事

このブログの記事タイトル一覧(352)


バックナンバー

<<  2024年11月  >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

コメント一覧

最新トラックバック

  • まかせたろ 映画【レ・ミゼラブル】を語る from (株)京都工芸 タオルソムリエ 寺田 元 の日記
    こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。 先日、158分の大作【レ・ミゼラブル】を観てきました。 ヴィクトル・ユーゴー氏がロマン主義フランス文学の大河小説として 1862年に書いたものを映画化されています。 学校の教科書を通じてジャン・バルジャンの名前は遠く記憶に 焼き付いており日本ではミュージカルとしてあまりにも有名な 作品であります。 冒頭
  • ~がんばる中小企業のための展示会活用コミュニティ~からのヒアリング from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
    有限会社マルワ什器の大島節子 社長が、中小企業が展示会を活用してもっと儲かってもらいたいという思いから、中小企業の経営者や展示会担当者同士の成功事例を共有し、展示会の準備・運営・フォローの方法を学びあうと、展活(テンカツ)~がんばる中小企業のための展示会活用コミュニティ~を今年の5月に立ち上げました。 その大島社長さんが10月5日に株式会社創の村上肇社長の運営しているe製造業の会との共催で展
  • 展示会見学ツアー & 活用事例報告会でパネリストに from ベローズ・ラボ ☆ベローズ案内人☆
    三元ラセン管工業がベローズを出展する第15回関西機械要素技術展の最終日10月5日に展示会見学ツアー & 活用事例報告会を株式会社創の村上肇社長が主宰しているe製造業の会の主催でマルワ什器の大島節子社長の主催する展活「がんばる中小企業のための展示会活用コミ...
  • モールアーチスト キタナカアツシ from (株)京都工芸 タオルソムリエ 寺田 元 の日記
    こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。 人を集める仕組みを学び 自社商品、サービスのファンを作る と題して滋賀でモールアーチスト キタナカアツシさんの 講演を拝聴に伺った。 独創的な世界をアーチストとして持ち続けるキタナカワールドに 2時間どっぷりと浸らせていただきました。 モールアートは以前から一度ブームがあったがそれ以降は 注目
  • ニュートップリーダー発刊3周年記念・特別講演会に行ってきます。 from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
    中小企業経営者向けに出版している「ニュートップリーダー」の発刊3周年を記念し、エヌ・ジェイ出版販売と日本実業出版社の共催による特別講演会がヒルトンプラザウエストで開催されるので行ってきます。 社員の潜在パワーを引き出す